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皮膚疾患: 天疱瘡

    

当院で治療を行った皮膚疾患のワンちゃんの症例です。最後の画像は耳です。
このようなひどい状況で来院されました。
鼻の部分、両眼の周囲、両耳の皮膚が潰瘍のような状態になり、皮膚が剥がれ落ち、脱毛も激しく、気にして顔をこすると悪化してしまうためエリザベスカラーをしています。
同じような皮膚症状が体幹にも現れました。

このワンちゃんは細胞診の結果「天疱瘡」と診断されました。

≪ 天疱瘡(てんぽうそう)≫
天疱瘡は自己免疫性疾患です。
自己免疫性疾患とは、免疫異常で、本来守らなければいけない自分の体を自分が攻撃してしまう病気です。
天疱瘡は皮膚の細胞と細胞を結び付けている部分(デスモゾーム)を攻撃してしまい、細胞間のつながりを失いバラバラにしてしまいます。
皮膚の細胞は規則正しく並び、細胞間に隙間ができないようにしっかりつながることで、「水分蒸散防止」「バリア機能」などの働きができます。
この働きができなくなるだけでなく、皮膚という構造自体が壊れてしまう病気です。

・原因
はっきりした原因はまだつかめていませんが、可能性として以下の点が考えられます。
1.遺伝
2.薬物
3.紫外線

・治療
免疫異常が原因なので「免疫抑制」の効果が期待できる薬で治療を行います。
1.ステロイド
2.シクロスポリン
3.抗生剤
4.その他 症状にあわせて対症療法が必要になることもあります

・注意
1.定期的に血液検査を行い、肝臓などに問題が起きていないか確認していきましょう。
2.紫外線が原因の一つではないかと言われています。できるだけ紫外線に当たらないように、お散歩の時間も紫外線の強い時間はさけるようにしましょう。
3.再発することが多いので、皮膚の状態をよく観察して定期的に受診しましょう。
4.治療のため免疫抑制を行いますので、真菌症が併発することがあります。注意が必要です。

3か月治療した結果、かなり良化しました。今後もお薬を漸減しながら定期的に受診していただき良いコンディションが続くようにしていきたいと思います。

 


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