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新着情報 2021年1月

食物アレルギー

皮膚の痒みが治まらない。

本当に皮膚がかゆくなる原因は様々あるのですが、

「食べ物が悪いのでしょうか?」「フードが合わないのでしょうか?」

これは、飼い主さまからよく伺う言葉です。

今回は「食物アレルギー」について、お話しします。







痒みがなかなか治まらず、セカンドオピニオンで来院されました。
顔(特に口の周り)、胸部~腹部、内股(色素沈着が起こり黒くなっています)
が赤く、痒み止めの投薬が続いているとのことでした。

・薬を飲んでいると少々痒みが治まる。
・飲んでいてもピタッと痒みが治まる感じがない。
・フードはアレルギーフードに変更したが効果が感じられない。

というお悩みでした。

動物の皮膚科・耳科・アレルギー科より

絶対ではなく例外もあるのですが、食物アレルギーがある場合は上のイラストのような部位に痒みが出る傾向があります。

写真のわんちゃんは、その傾向に当たる部位に痒みが出ていました。
他にも、痒み止めを飲んでいるが効いている感が薄いというのも食物アレルギーの特徴の一つです。
痒み止めを飲んでいても、痒みのもとになるもの(アレルゲン)を取り込み続けると痒みは一向に治まりません。
また、季節に関係なく痒がるというのも食物アレルギーの特徴になります。

アレルギーの治療は、
・アレルギーのもとになるものに接しない
・アレルギー反応が起こらないようにする(投薬)
・アレルギーのもとになるものに慣れて、平気になる(減感作)

がメインになります。

一番、取り掛かりやすいのは投薬
アレルギーのもとはあるままだけど、アレルギー反応が起こらないように抑え込む。
アレルギー反応が起こるスイッチが入らないようにしてしまう
やり方です。
ステロイド、抗ヒスタミン薬、分子標的薬(アポキル®)、免疫抑制剤
などが代表的です。
長期投与になると何らかの副作用は考慮しないといけません。

減感作とアレルゲンに触れない方法を治療で選択した場合は、
「アレルギー検査」を行う必要があります。
アレルギーが起こるか試しに取り込んでみる方法もありますが、時間がかかります。
個人的には試してさらなるストレスをかけるより、検査を行う方が良いと思います。

(アレルギー検査についてはリンパ球とIgEがあります。長くなりますので、またお話をしたいと思います。)

このわんちゃんですが、
・皮膚が乾燥している。(皮膚の水分測定を行いました)
・少々マラセチアが多く存在した。
先にこちらのコントロールを行うことにしました。
保湿剤とシャンプー(マラセチア対応)、痒み止め(アポキル)と抗真菌薬(イトラコナゾール)の投与で様子を見ました。
少々改善しましたが、軽い痒みは継続していましたので
アレルギー検査(リンパ球:食物アレルギー用の検査)を行いました。

結局、現在食べているアレルギー用のフードにアレルギーの原因が含まれていることがわかり、フードを変更することになりました。

アレルゲンが入っていないフードに変更しても、すぐにかゆみが治まることはありません。
食物アレルギーは「リンパ球」が絡むアレルギーだからです。
(これについてはまた、アレルギー検査の時にお話しします。)
しばらく(数か月)は、痒み止めの薬が必要になる場合がありますが、フードを続け痒みの程度に合わせ徐々に減薬していきます。

このわんちゃんも、フードを続けてもらいながら減薬のタイミングを見計らっている最中です。



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