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HOME > 新着情報 > 皮ふトラブル: 保湿してますか?
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皮ふトラブル: 保湿してますか?
久々のブログ更新です。
おかげさまで、他県からも皮膚の診察に来ていただけるようになりました。
ありがとうございます。
最近皮ふを見ていて…保湿が足りないなと思うことがよくあります。
今日は、保湿について。
=====================================================
皮膚が乾燥している
皮膚の痒みが止まらない
フケが多い
被毛がゴワゴワしている
上2つは、皮膚トラブルの来院理由でよくあるものです。
下の被毛については、触っていて思うこと。
本来の毛質は犬種や猫種によって異なりますが、それにしても硬いな~と思うことがあります。

ふくふく動物病院では、皮膚の診察で来院したわんちゃん、猫ちゃんの皮膚の水分量を測定します。
皮膚トラブルを起こしている子の場合、15%、20%という非常に水分量が少ないケースが多くみられます。
(動物の正確な水分量の規定はまだないようですが、ふくふく動物病院で統計を出したところコンディションの良いわんちゃんの水分量は35%ぐらいです。)
皮膚の構造・働き
動物の皮膚は、私たちの皮膚に比べてはるかに薄いのです。
被毛の有無やどの部位の皮膚なのかによって皮膚の厚みは変わると思われます。
皮膚や被毛の働きは、その内側にある臓器や組織を守ることにあります。
ある意味バリケードです。
皮膚が乾燥すると、バリケードである細胞がはがれたりめくれたりして
有害なものが皮膚内に侵入してしまいます。
本来、皮膚の細胞同士は簡単にめくれることがないように、細胞同士をつなぎとめる構造をしています。
これを、タイトジャンクションと言います。
この構造が様々な原因で維持できなくなると、
細胞間の隙間から水分が蒸発し有害なものが侵入する結果になってしまいます。
・皮膚がトラブルを起こすと、水分が蒸発しやすい
・外部から体にとって有害なものが侵入しやすい
※有害なもの: 細菌、真菌、アレルゲン(抗原)
と考えることができます。
皮膚が乾燥すると皮膚の細胞がめくれたようになり、上の右図のような状態が起こります。
このような状態が起こると水分蒸散はさらに進み、抗原や微生物が皮膚内に侵入し痒みが起こりやすくなります。
皮膚の水分量が少ない
↓
皮膚の細胞がめくれ上がり、抗原や微生物が侵入しやすくなる
さらに水分が蒸発する
↓
痒みが強くなると、かきむしったり噛んだりすることで皮膚に傷ができる
傷の部分から細菌などがさらに侵入する
掻くために、ヒスタミンなどの炎症を起こす物質が放出されさらに痒くなる
このような悪循環を毎日繰り返すと、痒みが止まらなくなっていきます。
保湿シャンプー・保湿剤



上記は、ふくふく動物病院で使用している保湿シャンプー、保湿剤の一例です。
尿素、グリセリン、セラミドなど保湿効果のある成分が含まれています。
ほかにも、数種類使用していますが犬種や猫種、症状に合わせてお選びしています。
保湿をすることで、
・皮膚の細胞の状態を整え水分蒸発を防ぐ
・皮膚の細胞の壁が細菌や真菌、アレルゲンの侵入をブロックする
ことが、徐々にできるようになります。
====================================================
皮膚の乾燥が大きな原因になり、痒みのおさまりが悪いと判断した場合は保湿を中心に治療していきます。
痒み止めの内服薬が必要ないケースも中にはあります。
そのためには、皮膚や被毛の検査をしっかり行う必要があります。
また、皮膚の症状は複数の原因が重なっていることのほうが多く、
多方面から考えなくてはいけません。
今後も、不定期ですが皮膚についてお話していきます。
今回のブログ、勉強っぽくなってしまってごめんなさい。
参考にしていただければ幸いです。
おかげさまで、他県からも皮膚の診察に来ていただけるようになりました。
ありがとうございます。
最近皮ふを見ていて…保湿が足りないなと思うことがよくあります。
今日は、保湿について。
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皮膚が乾燥している
皮膚の痒みが止まらない
フケが多い
被毛がゴワゴワしている
上2つは、皮膚トラブルの来院理由でよくあるものです。
下の被毛については、触っていて思うこと。
本来の毛質は犬種や猫種によって異なりますが、それにしても硬いな~と思うことがあります。

ふくふく動物病院では、皮膚の診察で来院したわんちゃん、猫ちゃんの皮膚の水分量を測定します。
皮膚トラブルを起こしている子の場合、15%、20%という非常に水分量が少ないケースが多くみられます。
(動物の正確な水分量の規定はまだないようですが、ふくふく動物病院で統計を出したところコンディションの良いわんちゃんの水分量は35%ぐらいです。)
皮膚の構造・働き
動物の皮膚は、私たちの皮膚に比べてはるかに薄いのです。
被毛の有無やどの部位の皮膚なのかによって皮膚の厚みは変わると思われます。
皮膚や被毛の働きは、その内側にある臓器や組織を守ることにあります。
ある意味バリケードです。
皮膚が乾燥すると、バリケードである細胞がはがれたりめくれたりして
有害なものが皮膚内に侵入してしまいます。
本来、皮膚の細胞同士は簡単にめくれることがないように、細胞同士をつなぎとめる構造をしています。
これを、タイトジャンクションと言います。
この構造が様々な原因で維持できなくなると、
細胞間の隙間から水分が蒸発し有害なものが侵入する結果になってしまいます。
・皮膚がトラブルを起こすと、水分が蒸発しやすい
・外部から体にとって有害なものが侵入しやすい
※有害なもの: 細菌、真菌、アレルゲン(抗原)
と考えることができます。

皮膚が乾燥すると皮膚の細胞がめくれたようになり、上の右図のような状態が起こります。
このような状態が起こると水分蒸散はさらに進み、抗原や微生物が皮膚内に侵入し痒みが起こりやすくなります。
皮膚の水分量が少ない
↓
皮膚の細胞がめくれ上がり、抗原や微生物が侵入しやすくなる
さらに水分が蒸発する
↓
痒みが強くなると、かきむしったり噛んだりすることで皮膚に傷ができる
傷の部分から細菌などがさらに侵入する
掻くために、ヒスタミンなどの炎症を起こす物質が放出されさらに痒くなる
このような悪循環を毎日繰り返すと、痒みが止まらなくなっていきます。
保湿シャンプー・保湿剤



上記は、ふくふく動物病院で使用している保湿シャンプー、保湿剤の一例です。
尿素、グリセリン、セラミドなど保湿効果のある成分が含まれています。
ほかにも、数種類使用していますが犬種や猫種、症状に合わせてお選びしています。
保湿をすることで、
・皮膚の細胞の状態を整え水分蒸発を防ぐ
・皮膚の細胞の壁が細菌や真菌、アレルゲンの侵入をブロックする
ことが、徐々にできるようになります。
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皮膚の乾燥が大きな原因になり、痒みのおさまりが悪いと判断した場合は保湿を中心に治療していきます。
痒み止めの内服薬が必要ないケースも中にはあります。
そのためには、皮膚や被毛の検査をしっかり行う必要があります。
また、皮膚の症状は複数の原因が重なっていることのほうが多く、
多方面から考えなくてはいけません。
今後も、不定期ですが皮膚についてお話していきます。
今回のブログ、勉強っぽくなってしまってごめんなさい。
参考にしていただければ幸いです。
(ふくふく動物病院) 2020年6月 6日 09:32